ここも岸和田なのです  2013年10月19日

♣ 独行・泉州式内社巡り 2013-3 ♣

ヒョンなことから始まった式内社巡りだが、摂津や河内と異なり和泉の国はなかなか進まない。一にかかって地理的な遠さがある。でもこういう試みでもしなければまず行くこともないところばかりだ。その意味では毎度のことながら出発までの調査・準備のときが一番わくわくしているのかも知れない。
 まずは南海岸和田駅で降り、牛滝行きの南海ウィングバスで440円区間をたっぷり乗り、降りたのは積川神社前。

積川つがわ神社一の鳥居。手前のバス道は牛滝温泉へ通じる。

社頭の大椋(天然記念物)。click-up

積川神社の本殿は重要文化財。

ところがこのあと迷いに迷った。原因はGoogle Mapで打ち出したコースマップ。蛇行する牛滝川沿いに遡行してすぐ、という表示だったので川沿いに農道を辿ったら数百米行ったところで行き止まり。引き返してミカン畑を抜けて内畑集落に出、ネクサスで確認したら西の山の向こう側と判明。山直神社の社頭の燈籠を見つけた時はホッとした。

山直やまだい神社の社叢は天然記念物。
 因みに「山直」は音韻の類似からいっとき「邪馬台国」の候補に挙げられていたことを思い出す。その論に依れば4kmほど北にある摩湯山古墳が卑弥呼の墓ということになっていた。今も神社とは離れて古墳近くに山直の名を冠する町名があり、市民センター・学校・幼稚園などが密集するのも面白い。

Sample

社殿をバックに。onmouse-up

シーズンだねェ、このあとも別の神社境内でキノコを見かけた。

社頭から内畑集落望見。

こんな山の中に近畿大学泉州高キャンパス。通学バスがたくさん並んでいた。環境は最高だろう。

ここから山道となり、観光ミカン農園の間を抜け、神於山こうのやまに間違えて登りかけて戻り、近大高清掃作業中のおっちゃんに聞いた「愛彩ランド」前に出る。地元農産物直売所を中心とした施設。レストランが順番待ちだったので昼食は諦めて意賀美神社を目指す。牛滝川流域から津田川流域へひとつ尾根筋を越えることになる。

塔原とのはら線 宮の台バス停脇から意賀美おがみ神社へ降りる。 塔原といえば以前お世話になった講座の講師夫人に「和泉葛城山登山口の一つ」と聞いてその特異な読み方と併せて記憶に残る。

これは裏口でしかも車用。色気のないこと夥しい。でも津田川の深い谷へ向かう急斜面に神社が鎮座していることはよくわかる。

山直神社とは違った種類のキノコが境内に。

一の鳥居の向こうは津田川にかかる神橋、そして二の鳥居。その向こうに急峻な石段が続くのダ。

津田川の流れを挟んで阿間河滝町、土生滝町とつづく集落は立派な家が多い。その一つ、この奥家(左)門前のむくの大樹はその繁栄を語って余りある(岸和田市指定天然記念物)。

真上町のパン工房“ぽたじぇ”。ここでおいしいパンをいただく。店内に貼ってあった子供さんの絵が何とも可愛かった。出たら1時半を回っていた。

ややあって矢代寸神社へ。これを“やしろぎ”と読むとはお釈迦様でも・・・関係なかったか。近くに土生神社(これは“はぶ”と読む)があり両方兼務する宮司さんが何とわれら34会同期SK君と同姓同名で吃驚。→その人(2018年追記)

畑町の住宅地の中にある波多はた神社。長い間他社合祀ののちに本貫地に戻り新たに祀られたという歴史そのまま小さくひっそり。

ということでJR東岸和田駅に帰着する。駅周辺は立体交差化のため鉄道高架工事の真っ最中。

今日のコースは5月の「泉佐野山から海まで」の岸和田版。雨・水の神「高おかみ」を祀った「おがみ神社」が行程途中山地から平野部へ移行するところに鎮座していたなど類似点が多い。ま、岸和田とは言い条、市町村合併でこうなっただけ。一部を除いてもともとは「泉南郡△△村」だった。

今日の総歩数 (約14km)    ̄|△| ̄   ルートマップ