♣ 独 行“天理と北生駒の式内社” ♣
(堺筋線・御堂筋線)=JR天王寺駅/近鉄阿部野橋駅→近鉄御所駅 今日の式内社巡りはスタートが最悪。御所市のコミュニティバスが27日から月末まで点検運休ということを現場で初めて知った。ご当地の市民ではない乃公が知り得るわけがない。少々安易に考え頼り過ぎたきらいはあるが、無駄足を踏んだ失望感は大きい。 近鉄御所駅=近鉄平端(ひらはた)駅→近鉄前栽(せんざい)駅 |
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駅名「前栽」は辛うじて「せんざい」と読めるものの、乗降したことかつてなく、多分今後もないだろう。駅務室はあるが人気(ひとけ)は乗降時どちらもなかった。 |
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駅から一路南行するが、1.6kmのあいだ田んぼと用水路以外何もない。遥か遠くの集落のなかに社叢らしきものが見える。あれが井戸堂の在か。onmouse-up |
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本日最初のターゲット、山邊御縣神社。式内・山邊御縣坐神社の論社(もう一つの論社はこちらに)。社名標が大切に本殿前に囲い込まれている。山邊神社(やまのべじんじゃ) 西井戸堂村にあり。〔神名帳〕〔三代實録〕に出づ。【大和名所圖會】 |
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境内の万葉歌碑そばで昼餉をつかわせてもらう。橿原神宮前駅のエキナカで見つけたさんま姿鮨を見ながら(?)山田で買ったasnusお握りを食べる。(これはおみやげにしよう) |
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ちょうど食べ始めたころチャリで入ってきた方がいらした。年の頃七十代前半か。社寺両方にお参りし、ためつすがめつしていたがどちらからともなく話しはじめたらこれが存外面白い方で、20分がとこ世間話を楽しんだ。こんなことって珍しいのだが、ヒョットして乃公の齢を若く言ってくれたのが原因か?ヨイショされると調子に乗ってしまう情けない性は依然治らない。 |
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それにしても鳥居方向に南面するのがお寺(妙観寺)の観音堂で、右に西面して坐すのがお宮の社殿っておかしくないか?。鳥居が西面し社殿が南面するのはよくあるが、廃仏毀釈でこのお堂が残ったというにしては奇妙な感じがする。井戸堂の集落を西に控えているので、今の南にある鳥居は正面で無かったのかも知れない。 |
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大変気分を良くしてお社をあとにし、斜めの道なり道(?)を東北に辿る。里程凡そ1.7km。 |
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今日の第2ターゲット 八剱神社。式内・夜都伎神社の論社の一という。 |
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これで今日の予定を打ち止めにしよう。何せ2時間近い時間ロス+千円がところの出費増があるから。いやいや2社では今日の予定としては寂しいではないか。心中の色んな葛藤が出した結論は“もう1社行こう”。このエエ加減さが産み出した本日のもう一つの大当たりとは。 近鉄前栽駅(生駒駅経由)=白庭台(しらにわだい) 多分初乗りの近鉄けいはんな線。その乗換駅・生駒から最初の駅・白庭台は半地下の駅。改札を出たら、言うたら「山の上」。丘陵上の住宅街から富雄川向けて下ってゆくと古くからの集落“上町”。大きなコミュニティセンターが目を惹くが かつてはのどかだったに違いない。川の向こうに、“何じゃコリャ”。 |
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橋を渡ったところに大きな「真弓山長弓寺」の寺号碑、その向こうに大きい鳥居がある。つまり見つかったのはお宮というよりはそれをも包摂し、いくつもの塔頭を抱えた巨大寺院だったというわけである。因みにここも“上町”。 |
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塔頭寺院が点在する。写真左は円生院、その向こうに桜をかぶったのが法華院。その奥に(見えないが)宝光院。右写真の白壁は薬師院。因みに法華院と薬師院は宿坊を経営してるという。 |
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国宝・長弓寺本堂 |
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そして今日の第3ターゲット 伊弉諾神社(式内伊射奈岐神社)もそのなかに坐したというわけである。先日訪うた登彌神社の論社でもある。本堂の向かって右手に西面して坐す。 大和名所圖會に謂う。眞弓山長弓寺(まゆみさんちょうきゅうじ 上村にあり。〔大和寺社記〕に曰く、聖武帝の御建立。いにしへは七堂伽藍の霊地なれども、頽廃して本堂一宇、本尊十一面観音、塔一基、大日如来を安置す。側に鎮守八王子社あり。境内方三町餘、坊舎八宇、真言宗なり。この「鎮守八王子社」が伊弉諾社なのか?社頭の灯籠には“牛頭天王宮”とあったが。 |
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帰途は富雄川を遡行。途中に坐した「一言主神社」の祠。 |
大きなスーパーセンターの駐車場を抜け、寺から約1kmで一つ“奥”の駅・北生駒に出る。因みにけいはんな線はこのさらに奥が学研奈良登美ヶ丘駅という終点駅。 |
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近鉄北生駒駅(長田経由)=地下鉄堺筋本町= 今日の格言“禍福は糾える縄の如し” |
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