こういう場所にくると、遅蒔きながら 万葉のうたにもっと親しんでおけばよかったと思う。ことほど左様にこの植物園はいろんなことを思わせてくれる場所だ。どんよりと重く垂れこめた空は幸い大切なところで降らず、またあっけらかんと晴れ渡るより情緒が身に沁みたことでもあった。同好会史上記録的な催行人員であったが、それでも迷子が出る辺りは・・齢のせいだろうか。 |
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佐藤春夫揮毫の万葉歌碑♪むらさきは灰さすものぞつば市のやそのちまたに逢へる子や誰♪と もう一首これへの返歌が刻まれている。 |
その池の鯉たち。人の気配で、ホレ、このとおり。人に馴れるって いいことなのかなァ。 |
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園の西北隅にある東屋ふうの八角形の建物は歌泉堂といい、歌仙柿本人麻呂が祀られている。 |
そして藤の園に入る。植物園の東北一帯を占め、藤原氏に関わるこの園のメインともいえる一角である。 |
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♪春日野の藤は散りにて何をかもみ狩の人の折りてかざさむ♪ |
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♪藤波の花は盛りになりにけり平城の京を思ほすや君♪ |
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この土日曜で藤はほぼおしまいか。でも最後のタイミング=Good Timing! |
えごのきの花。別名「萵苣(ちしゃ)の木」。 ♪山ぢさの白露重みうらぶれて心も深く我が恋やまず♪ |
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♪藤波の咲く春の野に延ふ葛の下よし恋ひば久しくもあらむ♪ |
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♪かくしてそ人は死ぬといふ藤波のただ一目のみ見し人ゆゑに♪ |
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♪かきつばた衣に摺り付け大夫の着襲ひ猟する月は来にけり♪ |
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朴の木の若葉。♪我が背子が捧げて持てるほほがしはあたかも似るか青き蓋♪ |
そして春日大社へ。今日の目的の一つは第六十次式年造替にあわせて公開された御本殿拝観 |
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春日大社のシンボルともいうべき中門と御廊。改めていうのも何だが、朱色が目に鮮やか。 |
春日大社式年御造替「御参拝の証」 click-up |
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拝観中やたら目についたのが警備員の数。注意も受けたが何枚かは・・・いや遠慮しとこう。ふだんはこの角度でしか見えないところを眼福させてもらったことでよしとすべし。 |
拝殿前の名物の「砂ずりの藤」も終りの気配。さ、どこでお昼にしようか。 |
飛火野へ出て芝生の上でお昼にしようかと言うことになって歩き出すが、途中 進入禁止の道に入って逆戻り。 |
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その昔“ささやきの小道”ってのがあったっけ、など気楽なことを言っているうちに迷い込んでしまった。この道(鷺原道)を入っては駄目。 |
♪この木何の木♪などと鼻歌を歌いながらここで午餐。三々五々集まってきた鹿たちに食べ終わりの柿の葉っぱを食べさせた人も居ました。 |
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鷺池畔のボート屋のまえにあった水琴窟。ここでは「洞水門」と洒落た名前になっている。竹筒を使わずにキレイな音が聞こえた。 |
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鷺池のシンボル「浮見堂」。ちょっと水が少ないか。 |
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鷺池の一つ下(西)の池・荒池。木々の向こうに五重塔の水煙が見える。 |
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興福寺の塔頭の塀と伝わる土塀址。荒池畔。 |
興福寺五重塔下を通過して餅飯殿へ一目散。かくして本日の行程終了。 |
応接室にK大人ご来駕 |
行程表及び参加者
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奈良春日大社神苑万葉植物園藤の園
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随分久し振りの屋外での昼食でした
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