大文字のかたきを竜王山で・・  2015年4月9日

♣ 独 行“竜王山に登る” ♣

“江戸の敵を長崎で討つ”ならぬ大文字云々は非常に個人的なもの。ちょうど1週間前Y子さんとの恒例大文字行きにS君とY君の同行を得て歩きにかかったが、お日柄は非常に宜しかったものの体調もう一つというアクシデントで途中断念、メインであるべき大文字を涙を呑んで見送った。大文字再挑戦という選択も無くは無かったが、なぜか「久しぶりに竜王山はドヤ?」という内心の声で気がコロッと変わった。それにしても竜王山、人気にんきの程は知りませんが、まったく人気ひとけがなかったのであります。

体育館前 9:23、千里中央10:12(余野行)で10:48 ここ千提寺口せんだいじぐち着。以前忍頂寺を経由した記憶があったので運転手に確認したが「そのルートはいま無い」といういともそっけない返事。なら歩くしかなかろう。そしてドーデモよいが、バス停標識が間違っている。「堤」でなく「提」が正しい。いまGoogleMapでも「提」になっているのに、このときはまだ「堤」のままだったらしい、というショーモナイ話。

ひとつ低い峠を越えたら目の前にずんぐりと竜王山が。何とここで標高320m。お山が低く見えて当然。標高差190mしかないのだから。

そしてここに茨木市営の「忍頂寺スポーツ公園・竜王山荘」がある。新学期だしウィークデーだし空っぽなのは当たり前か。

1.5kmを半時間かけて歩き、忍頂寺バス停三叉路到着。この石段が竜王山への第一歩。石段右の石標「龍王山参道」。(注)忍頂寺というお寺はここではなく、右方向へ約600m少し上がったところにある。

石段を登りかけるとすぐ一の鳥居。「龍王宮」の扁額が掛かる。

自然石埋め込みの参道。地道同然で心地よい。町石「六丁」

「五丁」石のある場所は忍頂寺裏から上がってきた林道と参道との出合。

この道は八大龍王宮まで続く。ここは「四丁」。あと町石は見つけられなかった。

「蛙岩」。説明板によると「この蛙岩は忍頂寺より竜王山頂へのコースの中間点にあって山肌に露している岩の形がちょうど蛙の姿ににているところから蛙岩と命名された。この付近一帯は展望視野も広く休憩の場所にもなっている」

説明板に「「岩刀山(いわたちやま)」竜王山七坂七不思議のひとつで、昔この岩の割れ目から薬師如来が出現したと言われています。そのため、別名「薬師岩」とも言われています

11:45 八大龍王宮到着。さびれた龍王宮を宝池寺がお守りしてきたと伝える。要は“いっしょ”なのだ。

拝殿。鳥居との間に龍王の「宝池」がある。

Sample

竜王山頂上は平坦である。三等三角点標石にて。地形図では509.8m。 onmouse-up

山ツバキは一面の散り椿。この展望台ははじめてお目にかかる。1986年秋は鉄筋コンクリだった

Sample

おなかもくちくなって上機嫌の乃公

展望台だからと撮った写真だが見えるかな?
onmouse-up

★頂上広場には数本桜があったが、展望台そばのサクラ1本だけ蕾状態

12:40 車作くるまつくり方面へ下山開始。東海自然歩道であると同時に茨木市の竜王山自然歩道でもある。

関電高圧鉄塔下通過。こんな道は珍しい(溝ではない)。

★下山路にはコバノミツバツツジ満開

林道へ出る直前見かけた「岩屋」。説明板に「岩屋は30mの巨岩で中腹に大きな割目があり、胎内潜り鉄梯子があります。これをつたって頂上まで登ることができ、この岩上に弁財天を祀る宝塔が安置されています」とあった。

林道出合に出ると眺望が開ける。ここで標高約 350m地点。車作バス停との標高差 200m余を延々下る。

間もなく見えてきた巨大道路工事現場。いまだにどういう道なのか判らない。

谷間が明るく感じたコブシの花。それにしてもこんな大きなコブシの木 初めて見た。

★ 幹から直接咲いたサクラ。胴吹き桜というんだそうな。

“清水廃寺跡”の経塚には床がしつらえられていた。集落を見下ろしながらここで一杯、ヨロシイナ。

そのすぐ下がかの“権内水路”の終点。先人の努力で運ばれた用水がここから各田圃に配られる。

“法林寺”境内から咲きこぼれる花。暗い杉林を背に印象的な色合い。

その名も“皇大神宮”。もとは法林寺と境内を共有していたに違いない。

神社境内に建つ「故畑中権内氏遺功碑」。権内水路を作った先人の遺徳を偲ぶ。

ここから竜王山の南麓をまわる車道ウォーキング。距離的には結構あって(2.6km)しんどかった。車作と忍頂寺は標高差150mあり 5.8‰の登り坂なのだ。

忍頂寺バス停近くに大日如来を祀るお堂。

そういうことで忍頂寺から千提寺口へ 1.5km。途中からスポーツドリンク片手に歩いたことが功を奏したか、漢方薬のお出ましもなくまずは重畳々々。千提寺口からJR茨木経由(乗り換え時間5分)で帰宅。久しぶりの独行“山登り”を無事終えることが出来た。実のところ、車作でも忍頂寺でもバス便がないか探し回ったのだが、これがないのである。走行総歩数1万9千弱の歩きで情けないと思う自分と、いやいや齢相当なのではないか?という自分が同居している。

ARCHIVE : 1984 | 1986 | 2002

今日の総歩数 18,889 歩    ̄|△| ̄   ルートマップはこちら