昭和53年カブスカウトを連れて登った武奈ヶ岳に、DMC有志の懇請もだし難く、再び登ることになった。でも、お膳立てはM武氏。しかも女性連れのため(いやいや、こちらがしんどいからかナ?)往復ともリフト、ロープウエイのお世話になる。 |
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比良リフト下で目を見張る。何と延々長蛇の列ではないか。係員の話しだとまず1時間はかかるとのこと。一人用のリフトはこれだから時間がかかる。しかし仕方がない。 |
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ロープウエイは31人乗りで、ちょうどゆっくりしたリフトのペースに合っている。しかしぎゅうぎゅう詰め。頂上駅に着いてホッとする。しかし空はいつしか曇って先が案じられる。身づくろいののち歩き始める。 |
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葉ずれの濡れた熊笹原を分けて八雲ヶ原へ向かうが、ポツリポツリとやってきたではないか。だらだら坂を下り、ほどなく八雲ヶ原に到着する。右手へのゲレンデなどあって、一瞬行先決定にとまどう。 |
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「はらへった」の一声で昼食になる。続々と出てくる弁当の数々。おまけにビール、梅酒そのほかのアルコール類(お茶もあったナ)。おにぎり二折プラスカブ弁当、おかず無数。食べても食べても無くならない。でも寒い。 |
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さあ、人のいない方向に進むことになった。熊笹の下り道。もうこれはほとんど遊びのない急坂。下るばかりである。手袋、ズボン、雨具などの必要性を偉そうに説教しながら、自分の手は必死に熊笹をつかんでいる。慎重に細川越を目指す。足元はどろどろ。「ヒョットしたら道を間違えたかな?何か右へ降りる道がありましたか?」M武さんもやや心細そう。「いや、なかったよ。」 |
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大丈夫、先行者も2〜3人いる広谷への分岐に着く。尾根を直進すると釣瓶岳から蛇谷ヶ岳方面。一昨年5月北比良のカラ岳で出会った京大のワンダーフォーゲル部の連中のことをふと思い出す。蛇谷ヶ岳方面に行くと言っていたっけ。 |
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途中に大阪・高津高校OB会の小屋に迷い込み、「ここは行き止まりです」と追い出される。道が見当らず、増水した流れを目の前に一時呆然。仕方がないから先行して調べる。二つに分かれた沢を飛んで10mほど下ると、右岸に小径が見える。「オーイ、道があるよ。沢を飛ぶより、ブッシュの中を通った方がいいみたい。」早速茂みの中を分けて引っ張りだす。 |
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イブルキのコバからは湿地の中をあざみの花など見ながら気楽な行程である。八雲ヶ原でトイレ休憩。腰を据える場所を必死にさがしたが、結局ロッジはしまっており、時すでに4時過ぎ。湿原の苔を観賞しながら山上駅に向かう。「この道は来た道?」とか言いながら、先行したM武さんの、万一の「道が違う」に備え、真っ先に逃げられるよう最後尾を確保しているK川さん。しばらくするとM武さんがOKサイン。ようやく山上駅に着いたのだ。もう5時。 |
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山上駅はもの凄い行列。待合室内に十重二十重(オーバーか)の行列で半分諦めの境地。待つうちにまっ暗になり、晴れている下界(近江八幡方面)の夜景は百万ドルといわずとも五十万ドルくらいのいい眺めである。行列のほとんど最後尾で、段々寂しくなる。 |
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19時04分湖西線乗車。最後の晩餐に精を出す。残りものを平らげた・・・・と言いたいところだが、それでも残った。 |
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京都で乗換え、茨木8:35のバスで帰宅。下界は雨など全然降らなかったとか。左足が少し痛いが、雨だったが、楽しい一日ではあった。 |