狛犬さんのポッチ探し旅  2021年5月8日

♣ 独 行“元須久久社から新家春日社へ” ♣

一度気になると数日はそればかりというのが乃公の困った癖。“狛犬さんにはつのがある”という記事を京都国立博物館サイトで見てから気になって仕方がない。式内社巡りをはじめてからお社の写真はたくさん撮ったが、驚くほど狛犬の写真がない。あっても阿形がなぜか多い。これではならじ、よく参拝する茨木・箕面市境の数社くらい改めて確認しておこうというのが今日出かけた目的。

上の写真の狛犬をよく見てください。左と右とでは形が少し違っていますね。一方は口を開け、もう一方は口を閉じています。そして口を閉じた方には頭に角(つの)があります。口を開けているのが獅子で、閉じて角のあるのが狛犬なのです。(京都国立博物館サイトより抄録した)

小野原でバスを降り、一考して元須久久社から新家春日社へ回ることにする。MR高架近くまでR171を歩く。

まず清水に坐す元須久久・春日神社。写真左から社頭風景(これは旧臘撮影)、吽形(角は無い)、阿形。よってここまで。それにしてもこの頭部UPの撮り方“下手糞”。

数百b北西行して宿久庄の新屋坐天照御魂神社。ここには2対の狛犬。奥の1対は新しく「奉納」されたことが明らか、かつ遠目にも角の存在が認められないので縮小標記し、手前の黒っぽい1対を主記する。

社殿から遠いこちらの方が古いと思われる。向かって左・吽形が“狛犬”。角というにはあまりにも可愛らしい“ポッチ”が頭頂部に認められる。向かって右・阿形が“獅子”で角様の突起は認められない。奥の1対が作られる前のどこかの時点で狛犬・獅子のセットという考え方が曖昧となり、長い年月のうちに次第に狛犬(=犬?)の1セットと考えられるようになって吽形からも角が消えたのではないか、そう考えられる。

間谷に坐す五字ごじ神社。写真左から社頭風景、吽形(角は無い)、阿形。ここのバス停は“地名を冠しない「宮の前」”。伊射奈岐さんのそばは「山田宮ノ前」BS。

こちらは外院に坐す五字ごあざ神社。写真左から社頭風景、吽形(ここも角が無い)、阿形。

狛犬さんとは関係ないが、境内に「牛頭天王」碑が建っていた。牛頭天王社は明治初年に「スサノオ」神社または八阪神社(祇園社)に名称変更させられて表面上消えた名称で、こういう形で残されているのは結構珍しい

新家に坐す春日神社。

左・吽形。遠目に判り辛いが近寄るとこの通り“ポッチ”状の角が確認できる。

右・阿形。

「水牛に似た一角獣[兕(じ)]が狛犬の起源」という説があるそうな。そういうことが伝承されている時期が「左の吽形には何か知らんけど頭頂に小さい角が」となり、やがて“犬なのに角があるのはおかしい”となったのではなかろうか。今でもポッチ形の角を付けた狛犬を新たに作る例は無くはない ということらしいので、一部では細々と伝承されているのかもしれない。・・・という話は置いといて新家BSで本日の予定終了。

今日の総歩数 10,795 歩    ̄|△| ̄   ルートマップはこちら