山科の紅葉と 但馬・雲上の城  2012年11月27日

♣ きょうだい旅 “毘沙門堂と竹田城跡” ♣

毘沙門堂と竹田城跡。このタイトルは知る人に言わせれば “何のこっちゃ?”という反応必至のタイトル。 説明すると、毘沙門堂は京は山科の北の山懐に位置する門跡寺院。知る人は春の枝垂桜を必ず思い浮かべる。いっぽう竹田城跡。これは兵庫県和田山の山上に作られた戦国時代のお城の跡。識る人は早暁の素晴らしい雲海の写真を熱心に語る。 両者間の距離は約160kmも離れている。それが何故この一日に詰まったのか、まずは御覧じろ。

毘沙門堂勅使門へのゆるい石段両脇の紅葉は、光線の具合によって素晴らしいタイミングが生まれる。三脚を据えた数人のカメラマン、通りすがりでケータイを構える人・人の中へおそるおそる割り込んで撮ったのがこの写真。左のオッチャン邪魔ヤ!などと言っておれない中での写真としては、そこそこキレイだよね、と自賛しておこう。

この夏徳島、秋は尾瀬へと、専らアッシー役に徹してくれた義弟に理屈抜きの感謝。四国お遍路巡りや琵琶湖一周など絶えずテーマを己に課して旅するバイタリティはいったいどこから生まれるのか。その忙しい傍ら「お兄さん、△※行きませんか?」と絶妙のタイミングで誘われると、ついつい負んぶに抱っことなることがわかっていながら「有難う、行く行く」と返事するおのれも情けない。が、動けるうちが華、とY子さんと語っている乃公は、そう、行ってないところへ行ってみたい!見たことのないものを見てみたい、という欲求に負けてしまうのダ。うん。

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毘沙門堂の本堂。山門とともにいま改修工事中。

本堂・宸殿を拝観。若いお坊さんの軽口説明に“ソンナアホナ”と呟きながら襖絵など見て回る。角度で表情が変わるという龍の天井画を見上げて3回廻った妹は「首が痛い」。

本堂裏にある晩翠園の観音堂と紅葉。

もう一つの門から下を望む。

駐車場からの道が見過ごされ勝ちだが、ここもすばらしい。

ここで今日のこれからの予定地・花背の峰定ぶじょう寺に確認電話を入れたら何と、積雪で入山をお断りしている、と。事前情報でも雨天は石段が危険なので入山お断りらしいとは聞いていたのだが、まさにそのシビアな状態だという。
 ということで鳩首協議の結果、明日予定の竹田城跡に行くことと決定。11時過ぎ毘沙門堂をあとにし、京都東ICから名神に乗る。ナビゲータ?たる乃公が頼りないせいで、吹田で中国道に入り損ね、尼崎から42号線で宝塚ICへ向かう。途中腹拵えをして一路竹田城へ。福崎経由播但道ノンストップの旅。

雨が降っていてあたりは薄暗く前途多難を思わせたそのとき、朝来PA手前だった。「あの山の上、何?」。異様に平坦化され、石垣のようなものがあって木が数本。「地図確認してないけど、あれ、絶対に城跡だ。」 そう、これが今日最後の目的地・竹田城跡だった。車はまもなくトンネルに入り、播但道・和田山ICを出る。

(↑地図をクリックすると正常になります)

駐車場(標高約250m)に車を置き、登りにかかる。しょぼ雨。バスでやってきた団体さんが多い。click-down

山の東側を巻く亀さんコース(約750m)を歩く。といってこれ以外の道は入れないのだが。暫くすると正面に石垣。

大手口近くに竹田駅から直登してくる道が見え、この「竹田城址」の標石が建つ。

雨が止んで来た。はるか下に播但道の虎臥とらふす城大橋を望む「北千畳」でまずは記念写真。

陽が射してきた。三の丸から、ちょうど登ってきた3人を撮る。右に遠く朝来あさご山(標高756m)。中腹に“但馬の吉野”と美称される立雲りつうん峡があり、この渓谷から雲海をつくる雲が湧き出すという。

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南に天守を望む。遠く見える。パンフによると「縄張り(区域)は南北約400m、東西約100m」とあった。背後はここ朝来市と養父市を限る6〜700mの山々。

本丸から先程の虎臥城大橋を改めて望む。11のアーチが連なる様はまるでローマ時代の水道橋みたい。日が射すと色が暖かくなり、訳もなく嬉しくなる。 onmouse- up

本丸から南千畳を望む、というキャプションで撮ろうとしたら、この通りガスってしまった。 秋から冬にかけてのよく晴れた早朝には朝霧が発生して雲海となる と聞いたが、ま、その代用としよう。 ボランティアガイドさんが「天空の城・日本のマチュピチュ」と説明していたが、マチュピチュが上手く言えなくて爆笑がそこここに。

本丸から北千畳方面を望む。陽は射しているものの、なんだかよくわからない天気だ。

本丸から天守。そう、さっきのボランティアガイドさんが「誰も来ましたので・・・」と連発していて、これも今日の収穫(笑)。「皆さんお揃いですので・・・」の意。

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天守から南二の丸(手前)と南千畳を見下ろす。右下に白く光る播但道の車から見えていたのはこの松数本と南千畳の石垣だったのだ。左端に人が群れているのはやぐらのあった場所。こうやって見るとモノクロも味がある。ウン。 カラーで見たい方はonmouseしてください

念願の三等三角点標石はここにありました。標高353.4m。記念写真。もう陽射しがなくなってきた。地面はずっとどろどろ。

ますます暗くなってきた。F夫妻と記念写真。click-down

南千畳から南二の丸が立ち上がる石垣中央にある巨石。穴太衆の野面積みには珍しい大きさだ。最近これがパワースポットとして人気だという。掌をあてて願い事をする人が大勢いた。皆さんお好きですねェ。

山上に居る間はまったく降らず、一時は日も射していた。ラッキーとしか言いようがない。櫓跡からショートカット道を“亀さんコース”途中に下りて駐車場へ戻る。小雨が戻って傘がボトボトに。
 帰路は和田山から北近畿豊岡道に入り春日で舞鶴若狭道、吉川で中国道に入り、往路同様ノンストップで帰阪。FYさん、ホントに感謝です。ありがとう、いい思い出作りができました。

今日の総歩数 8,196歩(僅々)    ̄|△| ̄   ルートマップはこちら