尾瀬の草紅葉でおなか一杯  2012年10月4日

ㅤ♣ きょうだい旅は尾瀬リベンジ行 ♣ㅤ

     

昨夕は垂れ込めていた雲も心なしか高くなり、燧ケ岳・至仏山ともどもピークが見えており、夕食前夕焼けだったという情報もあって翌日の晴天を楽しみにしていた。ところが、である。早暁毛布の中に包まっていた寝惚け眼の乃公の耳に屋根を打つ雨音がはっきり聞こえてきた。起き出して窓を開けたら本降りではないか。チェックアウトは8時。次々にいろんなパーティが出発して行く。みな重装備。傘を差しているものなど一人もいやしない。嗚呼。
 9時前まで粘ったが状況が変わらないためとりあえず出立することにし、宿を後にする。

  

宿の人に記念写真を撮っていただく。明るく写ってはいるが、撮影者は傘をさしての仕事であった。それほど雨が降っていたノダ。 何?写真がおかしい? please click, and then・・・

ところが、である。歩き出して1-2分で雨は小降りになり、ものの5分経つか経たないうちに止んでしまった。雲は厚いがそれにしてもラッキー。

エゾリンドウにも名残の雨滴。
ㅤでも、木道が濡れているというのはコワイ。ずっと伏目勝ちに歩くので、遠くを見ると★眼でピントがすぐ合わない(泪)。

見晴し側の湿原(下田代)を西行し1キロ半程で竜宮の樹林帯。ここは富士見からの尾根の延長で微高地。ここに尾瀬沼から流下した沼尻川がぶつかって右折し昨日渡った吊橋の近くでヨッピ川と合流する。

竜宮小屋。当初予定ではここを左折して尾根道に入り、500m余を攀じて富士見峠のピーク(1,969m)に到達。然る後、尾根道を鳩待峠へ下るという遠大な計画だったのだが・・・雨ですべて白紙。

ま、気を取り直してコーヒーを。それにしても前回も思ったのだが、すべてフツーに「山価格」なこの山上だが、殆どの小屋はコーヒーを淹れるのに豆を挽くところから始めてくれる。おいしい。

竜宮をあとに中田代の湿原へ、昨日東電小屋へ迂回した牛首の分岐点を目指す。9:54。

そこここで見かけた吾亦紅(ワレモコウ)。残念ながら草紅葉の中ではあまりにも存在が薄い。

湿原のなかで珍しい針葉樹の仲間。

池塘や白樺をかこむ紅黄葉。書き落としていたが、とくに色の濃い、殆ど褐色に見えるのはヤマドリゼンマイ。紅葉というより枯葉に近い。最近とみに湿原に増えてきたという。彩りのアクセントとしては見事なのだが、尾瀬ヶ原の乾燥化の結果らしいと聞くと喜んでばかりいられない。

そうこうするうちに牛首の分岐。向こう頭を隠しているのは至仏山、中景左の濃緑山塊は牛首。500m先。ここが中田代と上田代の境。牛首のところでは南北の山の間隔が500m未満と狭くなっている。

湿原風景@

湿原風景A

振り返ると前述の牛首狭隘部がはっきりする。こちらは上田代。燧ケ岳は全く見えない。

湿原風景B

湿原中の草模様。斑の縞模様は微妙な水の流れによる植生の差か。

そして、山の鼻到着。11:36。

長蔵小屋心尽くしのおにぎり弁当。ウーン、関東ではオムスビなのかな? ・・混雑を避け、至仏山の見える側に出ていただく。風が冷たい。

ビジターセンター脇で見かけた大吊花(オオツリバナ)。マユミと同じニシキギ科の仲間。(Y子さん撮影)

Sample

13:25出発し15分でテンマ沢。木橋の架け替えでヘリが用材を吊り降ろしている。暫し通行止め。ホバリングのため直下の木々が大揺れに揺れた。onmouse-ヘリup

ようやくヘリが去り、50人がとこ溜まっていたハイカーが動き出す。この新材、昨日の東電小屋で聞いた話では重量750kg限度だとか。

道すがらの紅葉。

道すがらの紅葉(昨日とダブルので以下省略)

この何でもないような坂道。昨日のように濡れて、それを降るという作業は、一度滑った経験者には死ぬほど怖ろしいこと。だそうな。木道でも石でも。

鳩待峠に登りつきました。思わず“バンザイ”。くだりとは違ってのぼりは大丈夫だったみたい。

Y子さん、長蔵小屋出発時に先行者の仕度を見て真似したのがこれ。手ぬぐいを縦に裂いて巻きつけた「取り敢えず滑り止め」。見事功を奏して無事故。まずはオメデトサンでした。

あと戸倉まで乗合タクシーで戻り、一路昨日の逆コースを沼田へ取って返す。旅籠屋に再投宿。夕食は当地名物のトンカツ。ヘレもロースも肉の厚さ正味2cmを堪能。今思い返すと“よう食べたなァ”。・・・とまァそういうことで、ここでも “おなか一杯”。

今日のY子さんの総歩数 20,705 歩    ̄|△| ̄   ルートマップはこちら