国境に坐すお社たち  2011年6月18日

♣ 独 行“離宮八幡から椎尾神社” ♣


【山城國乙訓郡・離宮八幡宮】「離宮」は嵯峨天皇離宮跡に建てられたから。「八幡」は淀川を挟んで対岸の石清水八幡宮が鎮座以前にここに坐したという伝承から、らしい。油の神様としてのみの知識しかなく、いままで山崎駅を乗り降りしても(直ぐ前にあるのに)足を踏み入れたことがなかった。今回初めて。西国街道がこのお社を迂回している。が、どうやら自動車の無い時代は鳥居前を通っていたのではなかろうか?


南西隅の神門。南正面に入口がなく、JR駅南すぐにある東門とこれだけ。


離宮八幡宮拝殿。鎮座時の神官が搾油器を発明し荏胡麻えごま油の製油が起こったところから日本製油発祥の地と伝えられる。


「本邦製油発祥地」碑。燈籠寄進名が「石清水八幡宮」だった


【攝津國嶋上郡・関大明神社】関大明神社せきのだいみょうじんのやしろ。Google Mapには「関戸明神」とある。Net上でもごちゃごちゃだが下がっていた提灯優先でこう記した。東に隣接する離宮八幡との間を西国街道が通る。


祠のそばにこの石碑「従是東これよりひがし山城國」。つまりここは攝津國の東端で、関所があったことを窺わせる


【攝津國嶋上郡・椎尾神社】椎尾しいお神社一の鳥居。サントリー山崎蒸留所の奥にあり、JR踏切からも見える。


二の鳥居から拝殿方面。ここは僧行基の草創になる西観音寺だったが、明治の神仏分離で寺は四散し、神社は村社となったものの衰微した。


拝殿。1924年サントリーが蒸留所を作ったとき、地元と語らって生土神として整備。祭礼も工場竣工日と同じ日だという。


本殿は覆屋内。ちなみに拝殿は京都のお社によく見られる“舞台”である。